素材紹介 vol.4 -クラックゴート-
こんにちは。
イボーナwebショップの加藤です。
今回は久しぶりに素材紹介をしようと思います。
イボーナでは本革の素材感にこだわって、さまざまな革製品を製造・販売していますが、
「ナチュラルな牛革だけしか使いません!」
「可愛いプリント革専門です!」
というような商品展開はしていません。
靴メーカーから始まったイボーナでは、
牛革、山羊革、豚革、
ヌメ革、エナメル革、手染め革、
のように、本革といってもさまざまな革を使います。
ただし、合成皮革や人工皮革は使用しません。
本革の素材感を活かした製品をお届けする為に、それぞれの革の特徴を知ることは、とても大切だと思っています。
そんな数ある本革ですが、
今回は、イボーナの定番レザー”クラックゴートスキン(山羊革)”についてご紹介しようと思います。
クラックゴートスキン
イボーナでは、小銭入れなどの小さな物から、大きめのショルダーバッグまで、幅広い製品で使用している定番レザーのクラックゴート。
鮮やかな色味と、本革らしい表情が人気のレザーですが、こちらは牛革ではありません。
薄くても丈夫な山羊革
ゴート(GOAT)。
と言っているので、使っているのは山羊の革。
近くで見ると、細かな皺があります。
この皺の事を、シボと呼びます。
型押しとは異なる、本革らしい表情ですね。
そして山羊革には大きく分けると2種類あります。
ゴートスキンとキットスキンです。
ゴート=GOAT=ヤギ
というわけでゴートは山羊革の事ですが、
山羊革の中でも生後6か月以上のヤギの革をさします。
対してキッドスキンは生後6か月前後の、子ヤギからできた革となります。
ゴートと具体的に何が違うのかというと、
ゴートよりも薄く、革一枚が若干小さく、繊維の密度が、より細かい。という所です。
もちろんゴートに比べて、さらに高級な本革です。
▼わかりにくいですが、ベースとなる革はキッドスキン▼
ポップス・キッドスキン[エクレアコインケース]/ibona
イボーナではどちらの山羊革も使っておりますが、今回は、クラックゴートについて。
という事で、話を少し戻します。
クラックゴートってどんな革?
もちろんクラックゴートは、キッドスキンではなく、ゴートスキン。
程よく厚みもあり、強度もあり軽量。
という事で鞄にも使用していますが、
どんなところが良いのか。
いくつか説明していきます。
本革らしい素材感。
本革の質感や風合いは、あまりレザーに馴染みが無かったからや、本革初心者の方には伝わりずらいものもあります。
ですが、クラックゴートのシボ(皺)感や、鮮やかな発色と、色むらなどは、とっても本革らしく、合成皮革ではつくりだせない味がありますね。
細かなシボがひび割れのようにも見えますが、割れているわけではない。ということでクラック(crack=ひび)ゴートです。
丈夫だけど軽い!
本革や合成皮革等のレザーを使ったバッグは、やはり重さが欠点。
大きなバッグになるほど、収納力もあり荷物も重くなってしまいます。
荷物が重くなるという事は、それだけの負荷に耐える必要があるので、芯材を使ったり、革を貼り合わせたり。長く使える良い鞄ほど、バッグ自体も重くなってしまいがちなんです。
もちろんゴートでも同じことが言えますが、ほとんどの牛革に比べて、ゴートは薄く軽いです。
ですが、もちろん本革なので強度もしっかりあります。
山羊革にしては硬め。
山羊革というと、手袋に使われていたり、婦人靴に使われている事が多いです。その他財布などにも多く使用されていますが、一般的には柔らかいのが特徴とされています。
ですが、イボーナで使っているクラックゴートは、少し硬めの仕上げとなっています。
ぱりっとした見た目の風合いも、使い込むことでどんどんと柔らかくなっていきますが、その肌さわりもクラックゴートの特徴です。
鮮やかな色合いと絶妙な色味。
鮮やかな色合いは写真でもすぐに伝わると思います。べたっと顔料でコーティングされた革だと、鮮やかな色合いの革も多くありますが、
クラックゴートの場合は本革ならではの風合いを残したまま鮮やかな発色。
とくに人気のレッドは、いかにもな赤ではなく、少しオレンジに近いような色合いを持ったレッドで、鞄などでも持ちやすいと人気です。
革製品を選ぶ際は
今回はイボーナ定番のクラックゴートスキン(山羊革)について紹介しましたが、鞄や小物を選ぶ際は、本革というだけでなく、何の革なのか。
さらにその特徴を知ると、また、愉しみも増えるかもしれません。
本革特有の傷や血管の跡なども革製品にはつきものですが、本革の証、自分だけの個体と思って愛着を持ってもらえると、革製品のメーカーとしては嬉しいです。
山羊革(クラックゴート)を使った商品はこちらから確認できます。
男女問わず人気で、お手頃価格でレザーの質感を愉しめますよ。
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