愛靴をグレードアップしよう!

こんにちは。いつもpelletteria ibona のブログをご覧いただきありがとうございます。

寒の戻りで寒い日が続いていますね。名古屋では今週初めからぐっと気温が下がってまたニットの出番になってしまいました。明日からはまた気温が上がるとのことなので過ごしやすい日が続くようです。寒暖差に気を付けてくださいね。

 

本日のテーマは靴のカスタマイズ。といってもそんなに大変なことではなく、個人的にやっている小さな調整です。

既製品の靴をそのまま履くのももちろんいいと思いますが、身長や顔が一人一人違うように足も一人一人違います。幅が広い狭い、足長が長い短い、甲が高い低いなど。他にも踵が小さい大きいで靴に困る方もお店でよく見かけます。一つ一つであれば簡単に解決すると思いますが、これらが複合しているのが足の形の違いです。足長が長いけど幅が狭い方もいますし、幅は狭いけど甲が高い、逆に幅が広いけど甲が薄い、本当に人それぞれです。

株式会社名進もそうですし、一般的に販売されている既製品の靴はそれらの真ん中をとり、なるべくたくさんの方の足に合うものを作っています。それでも、だからこそ完璧に自分に合っている。そういうものは稀だと思います。

かといってフルオーダーで靴を作ると、木型や抜型などの機材をはじめ、何度も作り直す必要があり、とんでもない金額になります。ざっくりと名進でやるとしたらと試算しましたが、既製品の靴30足くらいの金額にはなりそうでした。工房の職人さんの中には自分の勉強もかねてフルオーダーの靴を作ったことのある方もいます。昔は今ほど高くなかったとのことですが、それでも結構なお値段をしたそうです。その靴の感想は残念ながらよくなかったそうで、理由は各所のサイズを測って作っても、緩めが好きか、ぴったりが好きかなどその人の好みを数字にすることが難しいからではないかとのことでした。やっぱり靴は実際に履いてみる必要がありますね。

話がそれましたが、靴の調整ということで、今履いているお気に入りの靴や、意を決して買った大事な靴を少しだけカスタマイズしてより快適に履いてみようという事です。私はzuccottoの靴でもibonaのレザースニーカーでも、はけない木型の靴が一部ありますが、比較的どんな靴でも履くことができます。しかし、どんな靴でも必ず問題が起きる部分があります。それはくるぶしです。以前お気に入りの靴として紹介した際にも書きましたが、私はくるぶしが低いようで、どのメーカーのどの靴でもかならずくるぶしが靴の履き口にあたり、豆が出来たり皮がめくれたりします。以前は我慢してそのままで履いていましたが、この仕事を始めてから解決方法を考えるようになり、それ以降全く苦になったことはありません。その解決方法はとても簡単なこと。ただ中敷きの下に厚めの革を敷く。それだけです。

革を敷く前の写真がこちら。

 

早速カスタマイズしてみましょう。工程を説明しますが、これもとても簡単で、中敷きを作る時用の抜型を使い厚めの革を裁断します。

踵をあげるだけなので足の踵側半分くらいで十分です。次に裁断した革のつま先側の断面を斜めに漉いて断面の角度を緩やかにします。こうしないと革の断面にある段差が大きくなり角が足の裏にあたって不快に感じます。

あとはこれを中敷きの下に敷くだけ。ibonaのレザースニーカーは全て簡単に中敷きを取り外せるように作ってあるので簡単に敷くことができます。特に貼り付ける必要はありません。履いていてずれることもほぼないのと、履き口は履いていくごとに開いたり下がったりするのでなじんだ後は取り外すからです。身近に革という便利な素材があるので革を使っていますが、固めのスポンジや場合によっては段ボールなどある程度の厚みと柔らかさがある素材であればそれを使うことができると思います。段差の部分もはさみやカッターで斜めにカットするだけでも十分だと思います。

アフターがこちら。正直画像では全くと言っていいほど違いが見えませんね。写真を撮ってちょっと後悔です。ただ、これでもくるぶしは全く気にならなくなりました。見てもわからないくらいの小さな変化です。実際3ミリないくらいの厚みの革なのでくるぶしが2ミリ位上がった程度だと思います。それでも履き心地にはとても大きな変化があります。

 

靴の調整は物によっては専門家や職人の手でなければ難しいことも多いですが、このように誰でもできる簡単なものもあります。中敷き以外にも少し幅がきついなということであればストレッチャーで伸ばすこともできますし、靴紐を交換するだけで履き感が変わったりもします。

ibonaではそういったご相談もお受けしていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

またibonaでは現在サイズ交換無料を行っていいます。合うサイズは履かなければわからないです。かといって決して安いものでもありません。ぜひこの機会をお見逃しなく、お試しください。

 

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